アスピリン

解熱鎮痛/抗血小板薬
・用量違いによる効果の違いがある(アスピリンジレンマ)
アスピリンジレンマとは、低用量の場合は血小板凝集抑制、高容量の場合は血小板凝集促進を示すことである

作用機序

・シクロオキシゲナーゼ(COX)阻害→プロスタグランジン類生合成を抑制
①PGE1・PGE2の産生抑制→解熱作用
②PGE2の産生抑制→ブラジキンの発痛性を減弱→鎮痛作用(表面通に有効、内臓通は無効)
③PG産生抑制→抗炎症・抗リウマチ作用
④(低用量での使用)TXA2の産生抑制→血小板凝集を阻害(80～200mg/日)

効能効果

「アスピリン」

1.関節リウマチ
2.リウマチ熱
3.変形性関節症
4.強直性脊椎炎
5.関節周囲炎
6.結合織炎
7.術後疼痛
8.歯痛
9.症候性神経痛
10.関節痛
11.腰痛症
12.筋肉痛
13.捻挫痛
14.打撲痛
15.痛風による痛み
16.頭痛
17,月経痛
18.下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎（急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む）
19.川崎病（川崎病による心血管後遺症を含む）
20.下記疾患における血栓・塞栓形成の抑制
(1)狭心症（慢性安定狭心症、不安定狭心症）
(2)心筋梗塞
(3)虚血性脳血管障害（一過性脳虚血発作（TIA）、脳梗塞）
21.冠動脈バイパス術（CABG）あるいは経皮経管冠動脈形成術（PTCA）施行後における血栓・塞栓形成の抑制

「アスピリン・ダイアルミネート」

1.下記疾患における血栓・塞栓形成の抑制
(1)狭心症（慢性安定狭心症、不安定狭心症）
(2)心筋梗塞
(3)虚血性脳血管障害（一過性脳虚血発作（TIA）、脳梗塞）
2.冠動脈バイパス術（CABG）あるいは経皮経管冠動脈形成術（PTCA）施行後における血栓・塞栓形成の抑制
3.川崎病（川崎病による心血管後遺症を含む）
4.頭痛
5.歯痛
6.月経痛
7.感冒の解熱
8.関節リウマチ
9.リウマチ熱
10.症候性神経痛

「アスピリン・ボノプラザンフマル酸塩配合剤」

下記疾患又は術後における血栓・塞栓形成の抑制（胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往がある患者に限る）
(1)狭心症（慢性安定狭心症、不安定狭心症）
(2)心筋梗塞
(3)虚血性脳血管障害（一過性脳虚血発作（TIA）、脳梗塞）
(4)冠動脈バイパス術（CABG）あるいは経皮経管冠動脈形成術（PTCA）施行後

「アスピリン・ランソプラゾール配合剤」

「アスピリン・クロピドグレル硫酸塩」

経皮的冠動脈形成術（PCI）が適用される下記の虚血性心疾患
(1)急性冠症候群（不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞）
(2)安定狭心症
(3)陳旧性心筋梗塞

含有医薬品

「アスピリン」

・経口-粉末
アスピリン「ケンエー」
アスピリン原末「マルイシ」
「純生」アスピリン

・経口-錠剤
アスピリン腸溶錠100mg「トーワ」
バイアスピリン錠100mg

「アスピリン・ダイアルミネート」

・A81：アスピリン81mg、ダイアルミネート33mg(ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート11mg、炭酸マグネシウム22mg)
アスファネート配合錠A81
ニトギス配合錠A81
バッサミン配合錠A81
バファリン配合錠A81
ファモター配合錠A81

・A330：アスピリン330mg、ダイアルミネート150mg(ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート50mg、炭酸マグネシウム100mg)
バファリン配合錠A330＊
イスキア配合錠A330＊

「アスピリン・ボノプラザンフマル酸塩配合剤」

キャブピリン配合錠

「アスピリン・ランソプラゾール配合剤」

タケルダ配合錠

「アスピリン・クロピドグレル硫酸塩」

コンプラビン配合錠
ロレアス配合錠「杏林」

医薬品の適応一覧

「アスピリン」

	粉末	錠剤
関節リウマチ	○*	×
リウマチ熱	○	×
変形性関節症	○	×
強直性脊椎炎	○	×
関節周囲炎	○	×
結合織炎	○	×
術後疼痛	○	×
歯痛	○	×
症候性神経痛	○	×
関節痛	○	×
腰痛症	○	×
筋肉痛	○	×
捻挫痛	○	×
打撲痛	○	×
痛風による痛み	○	×
頭痛	○	×
月経痛	○	×
下記疾患の解熱・鎮痛	○	×
急性上気道炎（急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む）	○	×
川崎病（川崎病による心血管後遺症を含む）	○**	×
下記疾患における血栓・塞栓形成の抑制	×	○
狭心症（慢性安定狭心症、不安定狭心症）	×	○
心筋梗塞	×	○
虚血性脳血管障害（一過性脳虚血発作（TIA）、脳梗塞）	×	○
冠動脈バイパス術（CABG）あるいは経皮経管冠動脈形成術（PTCA）施行後における血栓・塞栓形成の抑制	×	○

＊アスピリン「ヤマゼン」は慢性のみ。
＊＊「純生」アスピリンは適応なし。

「アスピリン・ダイアルミネート」

	A81	A330
下記疾患における血栓・塞栓形成の抑制	○	×
狭心症（慢性安定狭心症、不安定狭心症）	○	×
心筋梗塞	○	×
虚血性脳血管障害（一過性脳虚血発作（TIA）、脳梗塞）	○	×
冠動脈バイパス術（CABG）あるいは経皮経管冠動脈形成術（PTCA）施行後における血栓・塞栓形成の抑制	○	×
川崎病（川崎病による心血管後遺症を含む）	○	×
頭痛	×	○
歯痛	×	○
月経痛	×	○
感冒の解熱	×	○
関節リウマチ	×	○
リウマチ熱	×	○
症候性神経痛	×	○

「アスピリン・クロピドグレル硫酸塩」

すべて同じ

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